伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」の名言!人生はエスカレーター・・・

俺は伊坂幸太郎の描くシュールな世界観がとても好きである。

特に彼のデビュー作「オーデュボンの祈り」は今までにない世界観で完全に常軌を逸している。

オーデュボンの祈り – Wikipedia

主人公、伊藤のコンビニ強盗から物語は始まる。伊藤は気付くと、見知らぬ島にたどり着いていた。その島は荻島といって、江戸時代以来外界から鎖国をしているという。島には、嘘しか言わない画家や、島の法律として殺人を許された男、未来の見える、人語を操る案山子などがいた。

しかし伊藤が来た翌日、案山子はバラバラにされ、頭を持ち去られて死んでいた。伊藤は「未来がわかる案山子はなぜ自分の死を阻止できなかったか」という疑問を持つ。 住民から聞いた「この島には、大切なものが最初から欠けている」という謎の言い伝え。 案山子の死と言い伝いの真相を追う伊藤の数日間を描く。

ざっくりとあらすじになる。

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伊坂幸太郎の名言

この伊坂幸太郎の「オーデュボンの祈り」の中でも数々の名言だと考えられるものが登場する。

今回はその中の1つを取り上げたい。

「人生ってのはエスカレーターでさ。自分はとまっていても、いつのまにか進んでるんだ。乗ったときから進んでいる。到着するところは決まっていてさ、勝手にそいつに向かっているんだ。だけど、みんな気がつかねえんだ。自分のいる場所だけはエスカレーターじゃないって思ってんだよ」

と物語の途中で主人公伊藤の回想シーンでの伊藤の祖母の言っていた言葉だ。
そして、この言葉には続きがあり、

「エスカレーターなんてのは、どこで降りても大した違いはねえんだ」
「急いでる人のためにエスカレーターの右端を空けておくってのは、ありゃ、何の常識だい?」

と続く。
俺はこの伊藤の祖父の言葉がやけに印象に残り、名言だと感じた。

この名言から感じたもの

『そんなに頑張らなくても、常にお前は前に進んでいる。
結局のところ、○○をやったって、○○をやらなくたって、結果は対して変わらないものなんだ。

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だから、何かを必死でやらなければならないなんてことはない。
だって、何もしなくたって常にお前は前に進んでるんだから、マイペースに頑張れ。
自分を見失うなよ。』

という風に感じた。
ネガティブな意味ではなく、もちろんポジティブな意味になる。

もっと言うと、前に進んでるんだから、もっと楽しめ。
楽しまないと損だろ?
だって、つまらない人生でも、楽しい人生でも最後はだいたい決まってるんだから。

エスカレーターの終点は『死』を意味しているんだろう。
そうであれば、エスカレーターは日々を意味している。

そして、今日頑張ったからといって明日が来ないわけではない。
逆に今日頑張らなかったからといって明日が来ないわけでもない。

お前はお前だ。心配するな。大丈夫だ。

というところになる。

俺はこういった考え方もあるのだなと思った。

いくつもある中の1つの考え

これはこの言葉を名言だと捉えた俺の考えになるので、伊坂幸太郎さん本人が読者に伝えたいメッセージの真意であるかどうかは分からない。

しかし、本であれ、音楽であれ、映画であれ、捉え方は自由であり、そういった楽しみ方もするものだろうと思う。

俺も何年か先に、またこの本を読んだ時には、また違うことを思うかもしれない。

現代では、『人生は下りのエスカレーターに乗っている様なもの』と例えることの方が多いと思う。
一度くらいは聞いたことがある人もいるのではないだろうか。

俺はどちらも理解出来る。
だが、どちらも正しいかどうかは分からない。

こういった考え方もあるのだなと思う。
そして、どちらも素晴らしい捉え方だと感じる。

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